世の中をありのまま見ていく。
- 仲村 賢
- 2020年12月3日
- 読了時間: 5分
「世の中には、良いも悪いもなく、ただ事実があるのみ。 それを、良い・悪い、良かった・悪かった、ととらえて 一喜一憂するから、しんどくなる」 と学んだことがあります。 その時は、???と思いましたが、今ではその意味も分かります。 ある有名な心理学者は、心の悩みを解きほぐすヒントは東洋仏教にあると言っていました。 ここでいう東洋仏教は、日本の神道や、インドの仏教ですね。 その仏教の経典でもある般若心経には、人は悩みを作り出しているという意味合いが
書いているのです。
尚、この学者は「私は宗教を学んでいるが、信じてはいない」とも言っていたので、
私は何となく好きになりました。
自分の考え方・思い次第で、悩みが無くなれば、どんな気持ちで過ごせるでしょうか。
どれだけの行動力を得られるでしょうか。
なんだか、わくわくしてきますね。
では、そうなるためには、どうすればいいのでしょうか。
色眼鏡を装着している人と、眼鏡をしていない人の例を通して
考えてみましょう。
1、色眼鏡を愛用している人
色眼鏡をつけている人は色々と考えます。
例えば、向こうの方で同僚二人が話していると、
「きっと、自分のことを言っている」と考えてしまう。
他には、前を見ると、急に誰かが顔を背けたように見えて、
「自分は変な姿じゃないんだろうか?」と不安になる。
それで、ぐるぐると考え続けるのです。
さらには、色眼鏡から、不安や悩み以上のものを作り出している人もいました。
例えば、誰かに怒鳴られたときに、嬉しい人はいませんよね。
非常に嫌な気分になるし、しんどくなる方もいると思います。
大きな音や声に反応するのは、人の生理現象として当然です。
しかし、映画館などで大きな音を聞いても平気だけど、怒鳴り声はダメという方もいるのです。
ある人は、「怒鳴られた→自分を否定された→しんどい」
という風に、怒鳴られたという事実以上に、自分をしんどくする気持ちを増幅させています。
不安や悩み以上のものを作り出す人は、
「怒鳴られた→自分を否定された→傷つけられた経験を思い出す→目の前の人は敵→攻撃しなければ!」という風になり、
猛烈に仕返しをしなければならないという人もいます。
次第には、何かを見たり、言われる前にも、
ただ、人を見かけるだけで「世の中はすべて敵」という色眼鏡をつけて、
暴言や攻撃的な言動をする方もいます。
色眼鏡をつけていることに気づかず、愛用し続けると、
不安や悩みがでる以上のことが起きることもあるのです。
今は少なくなりましたが、年に何回かは「目が合った」という理由で、
人に暴力をふるい捕まる人がいます。
それにより、人生が棒に振ってしまうこともあります。
でも、この人にとっては「目があった→馬鹿にされた目で見られている→尊厳を保つために攻撃しなければ!」と思うのです。
「みんなに馬鹿にされている」という思い込みの眼鏡のせいで、
世の中が恐ろしく見えて、人生を棒に振ってでも、
攻撃しないといけなかったのでしょう。
ここまで酷いことはないにしても、
子どもから間違いを指摘された、部下から意見を言われた。
それだけで激怒をしてしまった方は意外にいます。
では、そうならないためにはどうすればいいのでしょうか。
2、何も通さず、事実だけを見る
まずは色眼鏡を外すことが大切です。 例えば、先ほどの同僚や顔を背けられた事例では、 ・同僚二人が話していたら「二人は話しているなぁ」 ・顔を背けられても「顔が横を向いたなぁ」 という事実だけを見て、色眼鏡であれこれ考えないことが大切です。 色眼鏡ではなく、ただの事実としてみる。 それ以上は考えない。 そんな癖をつけると、悩みが減り、その分、頭がすっきりします。 好きなことに意識を向けるエネルギーが出てきます。
怒鳴られたとしても
「うるさく喋っているなぁ」
「興奮しているんだなぁ」
と受け流していきましょう。
どんどんと色々なことを受け流せるようになると、
勘ぐり・思い込み・憶測での疲弊が減ります。
3、クリアな視野を手に入れる。
さらには、踏み込んだ方法としては、
良いコンタクトレンズをつける方法もあります。
何か怒鳴られたときには、「こうすれば怒鳴る人もいるのか」と
学んでみるのです。
さらには、「相手が怒鳴った中にも、学ぶべきものがあった。改善しよう」
と、自分にとってプラスに考えていきます。
この時に大切なことが、「事実」と「想像」を分けることです。
学びやプラスに受け取ろうと思いながらも、
つい想像ばかりしてしまって、
クリアなコンタクトレンズをつけているつもりが、
いつの間にか色眼鏡になってしまう人もいます。
例えば、同僚二人が話している時に、
「二人は話しているなぁ」という所から、
プラスや学びにつなげようと考えて
「何か自分に反省するところや、仕事で忘れているところがないかな」
と見返したとします。
これが1度や2度であれば良いですが、
毎回考えていると、次第に
「あの二人は、自分の仕事のことを、また話している」
と不安になってくるのです。
学びやプラスの視点は時と場合により使い分けましょう。
4、まとめ
色眼鏡を外して、物事を見ることができると、
あれこれ考えていた時と比べて、楽になることができます。
悩みが減り、その分、頭がすっきりします。 好きなことに意識を向けるエネルギーが出てきて、
自分のしたいことや、やりたい方向に進むことができるのです。
色眼鏡は捨て去っていきましょう。
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